複数存在するFX自動売買サービスの中でトラリピが選ばれる理由のひとつの決済トレール機能があります。
特許(特許第5841277号)も取得している決済トレールとはどのような機能なのか?利益を最大化させる効果が本当にあるのかをまとめてみました。
▼この記事の目次(もくじ)
トラリピの決済トレールで利益が最大化される!?
決済トレールの詳細に入る前に実際の決済画面をご覧ください。
豪ドル/円の通貨ペアで3回の決済が実行されており、「損益」と書かれた一番右の項目が決済により生じた利益になります。
あらかじめ「1本あたりの利益」を800円に設定したにも関わらず、+1,590円、+1,190円と800円を大きく超えた利益を出すことに成功しています。
決済トレールをONにすることで、決済のタイミングを自動的にずらして「1本あたりの利益」として設定した額を超えた利益を出せる、これがFX自動売買サービスでトラリピが人気となっている秘密のひとつです。
上記の決済が実行された際のチャートは下記になります。
高値は80.40円を超えていますが、実際に決済が実行されたのは、高値から少し下げた80.22円です。
しかも「1本あたりの利益」の800円に満たない決済が実行されたことも決済トレールを理解するポイントになります。
どのように仕組みで、「1本あたりの利益」を超える決済、もしくは「1本あたりの利益」を満たさない決済が実行されるのか、決済トレールの仕組みを詳しく解説します。
トラリピ 決済トレールとは?
トラリピはあらかじめ決めた「1本あたりの利益」で決済を実行し利益を積み上げていきます。
決済トレールは、相場のトレンドを追いかけることで利益の最大化を狙うトラリピの独自機能です。
特許(特許第5841277号)を取得しているため他のFX自動売買サービスで同じ機能を提供できないため、サービスの差別化につながりトラリピが選ばれるひとつの要因になっています。
小さな利益を積み上げる設定でトラリピを運用した際の問題点は、相場が一気に上昇もしくは下落したときに利益を取りそこねるということです。
トラリピは、あらかじめ決済のタイミングを決めておくため、決めた額に到達した時点で、たとえそれが上昇相場でさらなる利益を生む可能性があったとしても自動的に決済されます。
これがトラリピのよいところなのですが、過去のトレードを振り返ったときに「ここで決済しなければもっと利益が出たのに」と思う場面が出てくるのも事実です
結果論といえばそれまでなのですが、この課題を解消したのがトラリピの決済トレールです。
トラリピ 決済トレールの仕組み
トラリピで決済トレールを有効にした場合、あらかじめ決めた「1本あたりの利益」に到達してもすぐには決済されず、トリガー価格に到達するまで決済の実行が先送りされます。
トリガー価格とは、買いトラリピの場合+0.20円×取引通貨量を、売りトラリピの場合-0.20円×取引通貨量を「1本あたりの利益」に加えた金額で、+0.20円と-0.20円の値幅は変更することはできません。
具体例を挙げて確認しましょう。
豪ドル/円の取引で「1本あたりの利益」を800円に設定したとします。
豪ドルを79.00円で保有した場合、79.80円まで上昇すると0.80円(80銭)×1000通貨で800円の利益が出ることになりますが、79.80円に到達しても決済は実行されません。
決済は+0.20円されたトリガー価格の80.00円に到達してはじめて実行されるのですが、80.00に到達したと際にはトリガー価格もさらに+0.20円されて80.20円となります。
このようにトリガー価格は、常に+0.20円されながら高値(売りの場合は安値)を追うことになるのですが、これでは永遠に決済が実行されないことになるのですが、トリガー価格到達後に下落した際には一つ前のトリガー価格で決済することで決済が実行されないという問題を解消しています。
整理すると、
1.トリガー価格(「1本あたりの利益」+0.20円×取引通貨数)に到達する
2.新トリガー価格は、旧トリガー価格+0.20円×取引通貨数に設定される
通貨が上昇している間、1と2を繰り返しながらトリガー価格が上昇する
3.通貨が下落した際には、「1本あたりの利益」もしくは、一つ前のトリガー価格で決済される
となります。
通貨の上昇局面での決済トレールの動きを説明しましたが、下落局面ではトリガー価格が+20円ではなく-20円で決定される以外は同じ考えが適応されます。
トラリピ 決済トレールのメリット
決済トレールは、明確な上昇トレンドもしくは下落局面トレンドで利益を大きく増やす可能性があります。
冒頭に具体例でみていただいたチャートのように途中で下落せずに一気に上昇した場合は、設定した「1本あたりの利益」以上の利益を出すことができます。
トラリピ 決済トレールのデメリット
冒頭でみていただいた決済画面の3番目の決済は、「1本あたりの利益」800円に満たない790円で決済が実行されています。
なぜ、800円に満たない額で決済が実行されたかというと、トリガー価格に到達後は、「1本あたりの利益」もしくは、一つ前のトリガー価格で成行注文が出されるからです。
成行注文が決済される前に価格が下がってしまうと、上述のように「1本あたりの利益」に満たない決済が実行されてしまいます。
ちなみに決済トレールをOFFにした場合は、通貨の買取価格に「1本あたりの利益」を加え指値注文するため、「1本あたりの利益」を下回ることがない代わりに、一気に上昇したとしても「1本あたりの利益」を上回ることもありません。
トラリピ 決済トレールの実例
改めて冒頭の決済画面をご覧ください。
豪ドル/円の通貨ペアは、「1本あたりの利益」を800円に設定していますが、1,590円、1,190円、790円で決済されており、決済トレールにより「1本あたりの利益」と比較して+790円、+390円という利益を出すことができました。
トラリピ 決済トレールのまとめ
決済トレールを設定するとトリガー価格に到達後は成行注文になるため利益の一部が失われる可能性があります。
紹介した決済画面でも「1本あたりの利益」に10円満たない790円で決済が実行されています。
明確な上昇トレンド相場ではメリットが大きですが、レンジ相場では失われる利益があることを決済トレールを使う場合に覚えておく必要があります。
下の豪ドル/円チャートの期間中に決済トレールをONにしてトラリピで売買をおこない21回の決済が実行されました。
明確な上昇、下落がなくレンジ相場になっていますが、決済トレールをOFFの場合と比較してどのような結果になったと思いますか?
決済トレールがOFFの場合と比較して約4回分「1本あたりの利益」に相当する+2,930円の利益を生んでくれました。
決済トレールは、特許(特許第5841277号)を取得しているため他のFX自動売買サービスが真似をすることができず、FXで利益を出そうとするなら決済トレールが使えるトラリピを外すことはできないですね。