【リタイア狙い】投資資金が少ない場合のトラリピの始め方で書いたように目的に応じてトラリピ設定を変える必要があります。
現在レンジを広く取っている豪ドル/円のトラリピ設定をリスクを上げて収益が出るように変えてみました。
▼この記事の目次(もくじ)
【主張】レンジが広く決済がされにくいトラリピ設定
まずは現状のトラリピ設定の確認です。
ポジション | レンジ | トラップ間隔 | トラップ本数 | 1本当たりの利益 |
---|---|---|---|---|
買いトラリピ | 70.20円〜85.00円 | 0.40円 | 38本 | 800円 |
売りトラリピ | 85.40円〜95.00円 | 0.40円 | 25本 | 600円 |
買いと売りのハーフ&ハーフで設定されており、トラップ間隔が0.40円と広いため、58週運用して平均週1回の決済となり、利益が出にくい設定となっていました。
リスクが低いというメリットもありますので、目的によってはこの設定がベストの場合もあります。
【理由】トラップ間隔が広いとリタイア狙いには向かない
テキスト
【具体例】売りトラリピをやめて買いトラリピの間隔を狭くする
リタイアを狙う狙わないに関わらずマイナススワップが発生するポジションのトラリピ設定は停止します。
理由はマイナススワップが長期投資に向かないからです。
現在トラリピで豪ドル/円、NZドル/米ドル、カナダドル/円を運用しているのですが、NZドル/米ドルの買いポジションを持った場合はマイナススワップが発生します。
1,000通貨単位保有している場合、毎日約7円のマイナススワップが発生し、一週間に1回の頻度で約27円程度のマイナススワップが発生しています。
一見少額に見えますが、毎日積み上がると馬鹿になりません。
仮に一年間決済できずに保有した場合、概算で3,595円のマイナススワップとなります。
売りトラリピの1本当たりの利益が600円ですので、NZドル/米ドルの買いポジションを持っているだけで6本分の利益が失われることになります。
続いて豪ドル/円の買いポジションのトラップ間隔を狭めることを検討するために豪ドル/円の2000年以降のチャートを確認しましょう。
画像中央の大きく下がっているのがリーマンショック(2008年9月)です。
地色が薄い青で塗られているレンジが今回停止す売りトラリピ、薄いピンクが買いトラリピになります。
どのくらい過去に遡って想定レンジを決めるか迷うところですが、現在買いトラリピ設定をしている薄いピンクの範囲に2018年3月以降収まっていますので、約2年の実績をもって想定レンジとすると下記のようになります。
ポジション | レンジ | トラップ間隔 | トラップ本数 | 1本当たりの利益 |
---|---|---|---|---|
買いトラリピ(変更なし) | 70.20円〜85.00円 | 0.40円 | 38本 | 800円 |
追加買いトラリピ | 70.40円〜84.80円 | 0.40円 | 36本 | 800円 |
【反論への理解】安全にトラリピを運用したい場合はこの設定は向きません
70.20円〜85.00円のレンジに0.40円間隔に設定されていた現状のトラリピ設定に加えて、70.40円〜84.80円のレンジに0.40円間隔で新たにトラリピ設定をすると0.20円間隔になります。
理論上、毎週1本発生していた決済が2倍の2本になりますが、損失も2倍となります。
リスクが高くなりますので、安全にトラリピを運用したい人には向かない設定になります。
【主張の繰り返し】あくまでリタイア狙いでリスクを取れる人向けのトラリピ設定
新しいトラリピ設定は、リタイアというゴールを目指した設定になります。
もちろん決済する可能性が2倍になったところでリタイアできる資産が積み上がるわけではありませんが、従来のトラリピ設定と比較した場合、理論上1/2の時間でリタイアできることになります。
投資可能な資産が増えるほど投資効率が良くなりますので、トラリピで得た利益を再投資することでさらに加速度的にリタイアに近づける可能性があります。
トラリピはFXのイメージを覆す新しいFX
トラリピは、FX=ギャンブルというイメージを覆し、設定方法によっては比較的安全に資産を増やす投資手法です。
通貨が一定のレンジで上下に動く可能性が高いことを利用し、時間を見方につけ、比較的手間が掛からないというのもメリットの一つです。
今回は、リタイアを狙いリスクをとって収益を狙う設定にしていますが、設定次第では比較的安全に資産を運用できるので投資を検討している人は是非投資先候補に検討してみてください。