S&P500インデックス投資で人気投資信託(ファンド)であるSBI・バンガード・S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と2つの投資信託(ファンド)と比較検討されることが多い楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式)、楽天VTIとも呼ばれます)の直近運用実績を比較してみます。
※楽天・全米株式インデックス・ファンドは、S&P500指数に連動するインデックス投資ではありませんが比較検討されることが多いため対象としました。
▼この記事の目次(もくじ)
S&P500インデックスファンド(投資信託)の2020年運用実績比較
一年に一回の決算日が異なるため暴落率は単純比較ができませんが、投資信託(ファンド)へ支払う運用手数料の金額を左右する総経費率では、SBI・バンガード・S&P500が最も安いことがわかります。
比率だけではなく実際の概算費用を算出してみます。
SBI・バンガード・S&P500の「期中の平均基準価格」は、10,436円なので、この金額に「総経費率」の0.11%を掛けると11円(小数点以下四捨五入)となります。
同様にeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の「期中の平均基準価格」は10,948円なので、この金額に「1万口当たりの費用明細」の0.16%を掛けると17円(小数点以下四捨五入)となり、金額の上でもSBI・バンガード・S&P500が優秀だということが分かります。
※eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、「ファンド・オブ・ファンズ(Fund of Funds)」ではないためすべての経費が「1万口当たりの費用明細」に記載されています。また、楽天・全米株式インデックス・ファンドは「期中の平均基準価格」表示がありませんが、基準価格、総経費率を考慮すると運用コストは一番高くなります。
SBI・バンガード・S&P500の総経費率は、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と比較して0.04%、楽天・全米株式インデックス・ファンドと比較して0.09%安く、長期投資では気にする範囲ではないという意見もありますが、少額だとしても無駄なお金を払うべきではありません。
ちなみに0.09%でどのくらいの違いが出るかというと、毎月3万円を年率0.09%で30年積み立てた場合、146,707円となり誤差の範囲とはいえない金額だということがわかります。
毎月の投資額 | SBI・バンガード・S&P500 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド |
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運用期間 | 2019年9月26日〜2020年9月14日 | 2019年4月26日〜2020年4月27日 | 2019年7月17日〜2020年7月15日 |
期首基準価格 | 10,000円 | 11,035円 | 11,566円 |
期末基準価格 | 11,183円 | 10,409円 | 12,263円 |
純資産総額 | 68,992百万円 | 85,180百万円 | 115,987百万円 |
暴落率 | 11.8% | △5.7% | 6.0% |
分配金 | 0円 | 0円 | 0円 |
1万口当たりの信託報酬 | 0.062% | 0.119% | 0.132% |
1万口当たりの販売委託手数料 | 0.000% | 0.012% | 0.020% |
1万口当たりの有価証券取引税 | 0.000% | 0.000% | 0.000% |
1万口当たりのその他費用 | 0.018% | 0.032% | 0.027% |
1万口当たりの費用合計 | 0.080% | 0.163% | 0.179% |
期中の平均基準価格 | 10,436円 | 10,948円 | 0.179% |
総経費率(年率) | 0.11% | 0.15% | 0.20% |
2020年価格遷移
証券会社 | SBI・バンガード・S&P500 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド |
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2020年1月6日 基準価格 | 10,917円 | 11,873円 | 12,470円 |
202012月30日 基準価格 | 12,207円 | 13,288円 | 14,261円 |
基準価格 暴落率 | 11.8% | 11.9% | 14.3% |
2020年1月6日 純資産総額 | 8,894百万円 | 43,928百万円 | 73,273百万円 |
202012月30日 純資産総額 | 102,694百万円 | 228,924百万円 | 173,697百万円 |
純資産総額増減額 | 93,800百万円 | 184,996百万円 | 100,424百万円 |
純資産総額増減率 | 1154.6%% | 521.1% | 237.0% |
今からS&P500に投資するならどれを買うべきなのか?
S&P500への投資はこの数年間で注目が集まり、2020年12月時点で、SBI・バンガード・S&P500は1期(1年)、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は2期(2年)、楽天・全米株式インデックス・ファンドは3期(3年)と運用年数が浅い投資信託(ファンド)になります。
SBI・バンガード・S&P500は、まだ一期が終わったばかりなので今後様子を見ていく必要がありますが、同じS&P500(楽天・全米株式インデックス・ファンドはS&P500指数連動ではありませんが)への投資であれば総経費率の安いSBI・バンガード・S&P500がオススメです。
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SBI・バンガード・S&P500は楽天証券で取り扱いがありませんが、SBI証券とマネックス証券を選べば3つ投資信託(ファンド) の全てが購入可能です。