2020年利益率ランキングでも上位にランキングされた本家VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)と楽天VTI(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))。
楽天VTI(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))は、本家VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)を買い付けることで投資を成立させる投資信託です。
ということは、手数料分だけ本家VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)が有利になるため楽天VTI(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))ではなく、本家VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)を購入する方が利益がでるように思えます。
ただ、答えはそんなに簡単ではなく、本家VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)を購入す場合、為替リスク、購入手数料、売却手数料、米国源泉徴収と国内源泉徴収の二重徴収、購入の手間などの違いがあります。
楽天VTI(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))と本家VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)のどちらを買うべきか結論をお伝えします。
▼この記事の目次(もくじ)
楽天VTIと本家VTIの比較
2020年の楽天VTI(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))と本家VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)の比較を表にまとめました。
楽天VTI(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))の月別の実績は下記の記事で確認できます。
2020年の楽天VTI(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))の運用実績
本家VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)の月別の実績は下記の記事で確認できます。
2020年の本家VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)の運用実績
※表中に記載されている銘柄名をクリックすると各銘柄の公式サイトにリンクします。
比較項目 | 楽天VTI | 本家VTI |
---|---|---|
投資区分 | 投資信託 | 米国ETF |
ティッカー/証券コード | – | VTI |
運用開始日 | 2017年9月29日 | 2001年5月24日 |
ベンチマーク | 本家VTI | CRSP USトータル・マーケット・インデックス (全米株式市場投資可能銘柄ほぼ100%) |
為替ヘッジ | なし | なし |
決算 | 年1回 | 年4回 |
純資産総額 | 188,576百万円 | 約108,000,000百万円 (1.08兆ドル) |
税引き前利益率※1 | 17.22% | 21.45% |
分配金/配当金 | – | 1.112% |
販売単位※2 | 100円 | 1口 |
購入手数料(税込)※2 | 0円 | 0.495% |
売却手数料(税込)※2 | 0円 | 0.495% |
経費率/総経費率 | 0.200% | 0.030% |
二重課税調整制度(外国税額控除) | – | 対象外 |
つみたてNISA対象 | ◯ | × |
運用会社 | 楽天投信投資顧問 | バンガード |
※1 2020年1月から毎月1日に初値で購入し2020年末の全て売却した際の利益と分配金・配当と合計して算出しています。
※2 SBI証券で購入する場合
楽天VTIと本家VTIの収益比較
2020年1月から毎月1日に初値で購入し2020年末の全て売却した際の利益と分配金・配当と合計は、楽天VTIは25,140円、本家VTIは43,515円、これが税引きの前の利益です。
わかりやすさを優先し本来の売買と異なるタイミングとなりますが、ここから各種手数料と税金を計算していきます。
1ドル105円は計算します。
比較項目 | 楽天VTI | 本家VTI |
---|---|---|
売却益 | 25,140円 | 41,259円 ($392.95) |
分配金/配当金 | 0円 | 2,256円 ($21.4887) |
税引き前利益合計 | 25,140円 | 43,515円 ($414.44) |
税引き前利益率 | 17.22% | 21.45% |
購入手数料※1 | 0円 | 996円 (83円/回×12ヶ月) |
売却手数料 | 0円 | 1,004円 |
分配金/配当金 米国源泉徴収額 (税率:10%) |
0円 | 225円 ($2.15) |
分配金/配当金 国内源泉徴収額 (税率:20.315%) |
0円 | 210円 ($2.00) |
売却時 米国源泉徴収額 (税率:10%) |
0円 | 4,125円 ($39.30) |
売却時 国内源泉徴収額 (税率:20.315%) |
5,107円 | 7,455円 ($71.00) |
税引き後利益 | 20,033円 | 29,500円 |
税引き後利益率 | 13.72% | 14.54% |
※1 SBIでは本家VTのI購入手数料が無償化されています。
税引き後利益は楽天VTIが20,033円、本家VTIが29,500円と約1万円の差がついたのですが、税引き後利益率は楽天VTIの13.72%に対して、本家VTIの14.54%と購入単価の違いから1%以下の差となりました。
本家VTIではなく楽天VTIを購入する2つの理由
楽天VTIを購入する一つ目の理由は、手間の問題です。
最安値で購入するためには為替レートをチェックし、円からドルに交換してから購入するため手間が掛かります。
楽天VTIを購入する二つ目の理由は、為替という不確実性です。
ドルは長期的に下落する傾向をであり、利益率1%以下の違いであれば、為替という不確実性がある本家VTIよりも楽天VTIが安心です。
以上の理由から本家VTIではなく楽天VTIがベストバイという結論です。
楽天VTIと本家VTIが買える証券会社
三大ネット証券のSBI証券、楽天証券、マネックス証券では、どの証券会社を選んでも楽天VTIと本家VTIを購入することが可能です。
どの証券会社にするか迷う場合は、ネット証券シェアNo.1の「SBI証券」が間違いないです。